Kemperの真ん中上の部分にある「STACK」は心臓部ともいえる部分です。今回はそのSTACK部の使い方を説明していきます。
STACKは「AMPLIFIER」「EQ」「CABINET」の3つの項目で構成されています。
それぞれのボタンを長押しすることで調整することが可能で、もう1度押してON,OFFの切り替えができます。
AMPLIFIER:アンプリファイアー
AMPLIFIERボタンを押すと選択しているリグのプロファイリングされたアンプのパラメーターが調整できます。
• Definition:ディフィニション
Definitionはプリアンプのキャラクター(簡単に言うと歪み方)をコントロールするパラメーターで、右に回すとモダンなアンプサウンドとなり、左に回すとビンテージアンプのサウンドになります。例えばビンテージアンプをモダンなアンプサウンドに調整することや、逆にモダンなアンプをビンテージ風に歪んだサウンドにする事も可能です。
• Power Sagging:パワーサギング
Power Saggingでは真空管のキャラクター(歪み方やパワー感)を調整できます。Power Saggingの値が50%を超えるとアナログチューブアンプでは発生しない状況を作り出す事も可能です。
• Pick:ピック
Pickはアタック音のレベルとシャープさを独立してコントロールできるパラメーターです。値をマイナスに設定するとアタック音が抑えられた流れるようなサウンドになります。
• Compressor:コンプレッサー
ここでのCompressorは真空管アンプの回路シュミレーションの一部であり、STOMPS部分のいわゆるエフェクターとしてのコンプレッサーとは違う動きをします。ここでのコンプレッサーは歪んだサウンドに影響を及ぼすことなくクリーントーンのみをブーストします。
• Clarity:クラリティー
Clarityはディストーションサウンドをユニークな方法でコントロールできるパラメーターです。ノブを右に回すと歪みの深さは変わらずに、サウンドがクリアになっていきます。
•Tube Shape:チューブシェイプ
Tube Shapeは真空管の歪みのキャラクターをコントロールします。パラメータを3時の位置付近で典型的なプリ管の歪みが再現され、9時の位置付近でハードな歪みが得られます。但し最初から歪んでいる場合や、完全にクリーンなサウンドにはあまり影響がありません。
• Direct Mix:ダイレクトミックス
Direct Mixは歪んだサウンドにクリーントーンをミックスする機能です。クリーントーンの音色が変わるだけでなく独特のダイナミクスやアタックが付加されます。Direct Mixの値を増すとクリーントーンが付加される割合が高くなっていきます。
• Volume:ボリューム
Volumeはプロファイル感の音量差を補正することができます。
EQ
EQは「ベース」、「ミドル」、「トレブル」、「プレゼンス」で構成されています。EQ長押し後、EQの配置を選択することができます。「Post」が歪んだ音の後に作用し、「Pre」が歪む前の音に作用します。
CABINET
CABINETはキャビネットをコントロールする4つのパラメーターがあります。
• High Shift:ハイシフト
High Shiftは高音域を強調します。
• Low Shife:ローシフト
Low Shiftは低音域を強調します。
• Character:キャラクター
Characterはキャビネットの全体的なキャラクターを調整します。
• Pure Cabinet:ピュアキャビネット
Pure Cabinetはマイクを通じてプロファイルされた音に少し磨きをかけて、キャビネットから直接聴こえる音に近づける機能です。